入院の際のお見舞いには、いろいろと気も遣うものです。
ご病気によって、入院目的によって、患者さんの入院生活の状況は大きく違うので、一律的ではありませんが、いくつか気をつけることがあります。
病院には当然ですが面会時間の設定が設けられています。
現役ナースによると、訪問者の中には案外とそれを意識されていない方も多いようです。
例えば、午前中は点滴などの処置やセルフケア(入浴できない方・入浴日ではない方へホットタオルを使っての清拭ケア)などの業務が予定されていて患者さんまわりはバタバタすることが多いので、面会は午後から、常識ですが決められた時間を守ってください。
一番気を遣うのはお見舞い品ですね。患者さんのご病気によっては糖分・水分などの制限もあるので、食べ物・飲み物系を差し上げる場合は注意をしてください。
例えば、腎臓病を患っているときは「カリウムの制限」がなされます。
(腎臓が悪いとカリウムの排せつが上手く行われなくなります。体内にカリウムがたまると神経や筋肉の収縮などの働きに影響するため、心臓の不整脈、ひどいと心臓停止の危険もあるのです)
メロン、みかん、りんごなどの多くのフルーツにはカリウムをたっぷり含みますので、定番のフルーツの盛り合わせなどお渡しすることのないように…
あと化学療法(抗がん剤療法)後は、食欲がなくなります。
患者さんは固形物を受け付けず、食べ物が食べられず、辛い時期を経験されます。
そんな化学療法後、私の身内の例では、フルーツ入りの「ジュレ」(高級な?甘さも控えめの、よくあるイメージのゼリーよりもっとサラリとしているもの)をとても喜んで好んで食べていました。
状態の落ち着いて見える、意識レベルも問題ない方であれば、テレビカードや雑誌、本などは、時間を持て余す入院生活には役立つものになります。
お見舞いに行かれる際は、患者さんのご病気、その方の状況を把握して、「配慮」の心と一緒にお品をお渡しできるとよいですね。